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淑徳論語塾

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第5回「淑徳論語塾」報告

7月30(土) 1時間目:中等部、2時間目:高等部

今回のテーマは、学びから得られるもの」「知ることの意味」です。

 本日はオープンキャンパスのため、受験生とその保護者の方も授業に参加しました。更に、在校生保護者の参観もありましたので、いつもより大人数の授業となりました



始めに、漢詩「鸛鵲楼(かんじゃくろう)に登る」の紹介がありました。

鸛鵲楼に登る  王之渙
白日 山に依りて尽き
黄河 海に入りて流る
千里の目を窮めんと欲して
更に上る 一層の楼

 この漢詩は、「輝く太陽が西の山々に沈んでゆき、眼前の黄河は海に向かって流れ込んでいく。この雄大な景色をもっと遠くの方まで見たいと思い、更に一階上へ登る。」という内容ですが、別の解釈では人生と重ねた言葉として理解することもできます。
 
 人間は「○○になりたい」など、目標を持ち、それに向かって努力します。そして、努力した結果、ステージが上がると、より遠くまで見えるようになり視野が広がって自分の未熟さに気が付きます。その未熟さを解消しようと再び努力を重ねることで、目標に近づいていくのです。この解釈のように、論語には人生のためになるような言葉がたくさんありますので、これから素読する章句も意味を考えて読んでいきましょう。

【素読:章句8】

子夏曰わく、

「博く学びて篤く志し、

切に問いて近くを思う。
仁其の中に在り」







 孔子先生の晩年の弟子である子夏は大変若く、孔子先生はとても可愛く思い、一生懸命色々なことを教えます。また、子夏も孔子先生の教えを熱心に学び、大秀才へと成長してゆきます。この章句はそんな子夏の言葉ですので、孔子先生の教えそのものと考えることができるのです。
 広く学んで目標を持ち、真剣に疑問をいだいて身近な問題として考えていけば、「仁」=思いやりが育まれます。学ぶということは知識を得るだけではなく、豊かな人間性も育んでいるのです。

【素読:章句9】

子曰わく、

「由、女に之を知るを誨えんか。

之を知るを之を知ると為し、

知らざるを知らずと為す。

是知るなり」







 この章句は、孔子先生の最年長の弟子である子路に伝えた言葉で、由というのは子路が生まれた時に付けられた名前です。つまり、孔子先生は子路が幼い頃に呼ばれていた名前で呼んでいるのです。
 子路はもともと勉強嫌いだったのですが、孔子先生と出逢い、先生の魅力に惹かれて入門しました。子路は弟子の中で最も年上であったため、年下の弟子から質問をされることが多かったのですが、勉強嫌いだった子路は知らないことも多く、知らないことが恥ずかしいと思って、ついつい知ったかぶりをしてしまいます。そんな子路の様子を見抜いた孔子先生は、他の弟子がいなくなった時に「知るということは、知っていることと知らないことをはっきりさせることですよ」と諭すのです。

 知らないことを知らないと認めるのも大切なことです。知らないことはこれから学べばよいのですから。また、子路が最年長ということを考えて恥をかかせないような配慮をした孔子先生の思いやりも伝わってきます。